04. ウレタン貼り


フレームにウェービングテープを貼った後は、「ウレタンフォーム」を貼る工程に移ります。フレームと同じく、ウレタンフォームもいくつものパーツに分けて貼っていくので、パーツを一つ一つ事前にカットして準備しておく必要があります。そのウレタンのカット作業はこの専用の機械で行われます。


細かく切り出されたウレタンフォームのパーツが、ここで待機して貼られる順番がくるのを待っています。


ウレタンを貼る工程は、専用の作業部屋にて行います。このようなガンスプレーを用いて、青い色をした専用の接着剤をウレタンの接着面に吹き付けていきます。


接着剤を塗ったところに、あらかじめ切り出されたウレタンパーツを手で合わせながら貼っていくのが基本的な作業になります。


さて取材中、持ち込まれたのはこのソファフレーム。アームの先端がかなり細く絞られたデザインですが、どのようにウレタンが貼られるのでしょうか。


用意されたこのパーツ。かなり複雑な形状をしていますが、色の違いから3種類のウレタンフォームで構成されていることがわかります。白が高密度ウレタン、黄色が密度の低いウレタン、色が混ざり合っているのがチップウレタンです。


これはアームの内側のウレタンパーツでした。アームの尖った上端部分には硬いチップウレタンが薄く添えられ、その上に肉厚の高密度ウレタンが盛られている構造なのが分かります。逆にアームの下部は負荷が掛かる部位ではないので密度の低いウレタンが来るようになっていました。しっかりと計算されてウレタンパーツが作られているのが一目瞭然でした。


ソファ下面を除いた、上全面にウレタンを貼って木部が露出していない状態にして完成です。


また、ソファの本体だけでなく、座クッションや背クッションの中に入っている積層のウレタンもここで一つ一つ接着して貼り合わせています。積層の青いラインは接着剤の色だったんですね。